こんにちは、Akizumiです。

久々にサウナに行った。
前日は当直。院内にシャワーはあるものの、ひと段落したのが深夜2時頃であったため入るのは断念した。
土曜日は非常勤先で勤務があるが、勤務先周辺に早朝からやってるサウナ付き銭湯を発見した。
朝から大勢の方がサウナを求めてやってきているようだった。
若い方~ご高齢の方まで色々な顔ぶれがある。
終わった後の多幸感、爽快感はやはり気持ちがいい。
まさに「ととのう」とはこれだ、と思いながら本日の出勤先へと足を向けた。
しかし、数日前にいやな記事を目にしていた。
マッチョ芸人、サウナで「脳梗塞」を発症
年齢的にも近かったり、トレーニングをしていたり、共通点が多いような気がしてしまう。
前回記事で書いた筋トレもそうだが、サウナ→水風呂は多幸感をえられる一方、体に悪いんじゃないかと思う部分もある。
サウナという高温下で血管を拡張させておいて、水風呂で急速に収縮させるというのだから、通常の生活ではなかなか起きえない異常事態が体には生じているはず。
そこでサウナ、水風呂のメリット、デメリットを調べてみた。
サウナの心血管系への効能
サウナ大国であるフィンランドで行われたこちらの研究。
サウナに入る頻度を週1回、週2-3回、週4-7回
1回にサウナに入っている時間を<11分、11-19分、>19分
にわけて研究している。
結果としては、
・頻度が多いほど、心臓突然死、心血管死を含め、全死亡が大幅に低下していた。
・19分以上サウナに入る人では11分未満の人に比べて、やはり同様に心臓突然死、心血管死が少なかった。(全死亡では有意差なし)
これらの効能は、低強度~中強度の運動に相当する発汗、心拍数増加をもたらすことで、血管内皮機能の改善、血圧低下、心機能改善効果が得られることによるとされている。
さすがフィンランド...
なかなか日本で週4-7回、1回19分以上入っている猛者はいないだろう...
同じDrの出した別論文では脳卒中のリスクも軽減するという結論になっている。
全文は無料で読めないが...
しかし、これはあくまでサウナの効能であり、水風呂に入ることにまでは言及されていない。
また、フィンランドでは外気が冷たいため水風呂はないようだ。水風呂代わりに湖に入るパターンもあるとのことだが、水風呂vsフィンランドの外気浴vs湖で比較検討した研究はないだろう。
サウナと認知症の関係
Does sauna bathing protect against dementia? - ScienceDirect
こちらの論文では、中年の男女において、サウナ入浴の頻度が認知症の最も重要な予測因子であったという結果が得られた。
月0-4回サウナを利用する人に比べて、月9-12回(週3-4回)利用する人の認知症リスクは約半分であった。
しかし、温度が高すぎる(100℃を超える)場合には、むしろ認知症リスクが2倍に上昇するという結果も出ている。
ヒートショックプロテイン(細胞が高温のストレス下で発現するタンパク質群)による脳内の恒常性維持や、心血管系の機能向上でも述べたような血管内皮機能や血圧改善、動脈硬化の進展予防、コルチゾルなどのストレスホルモンの低減など様々な可能性が示唆されている。
しかし詳細なメカニズムは不明であり、サウナと認知症予防に直接的な因果関係があるとまでは断定できない。
では「ととのう」デメリットは?
サウナ→水風呂により「ととのう」ことが、脳梗塞や心筋梗塞の発症と関連がある、という研究は見当たらなかった。
※私のリサーチ不足なだけかもしれません。
水風呂といった観点ではなく、冷水刺激という点であれば多数報告がある。
サウナという状況ではなく、「溺水といった状況で何が起こるか」、といったものが多いので、一概にあてはめることはできないかもしれないが、生理学的には共通点が多いと思われる。
https://physoc.onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1113/EP086283
こちらの論文では、冷水の刺激=コールドショックという表現をしている。
皮膚の受容体が急激に刺激されることで交感神経が賦活化されるのと同時に、鼻腔周辺にある副交感神経も賦活化されてしまう、自律神経の対立 (autonomic conflict)が致死的不整脈の原因になりうるとのことだ。
冷感刺激が加わることで心房細動や期外収縮が誘発されるという報告もみられる。
さて、今回はサウナ、水風呂のメリット・デメリットについて調べてみた。
何かしらの素因、リスクがある人にとっては、過度な「ととのい」はデメリットもあるのだということを念頭にサウナを楽しみましょう。